1.伝播
むし歯菌は主に保護者の方の唾液を介して、子供へ伝播します。しかしすぐに定着するわけではなく、数回であればただの一次通過菌として付着するだけです。
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小児予防歯科
Preventive dentistryむし歯菌は主に保護者の方の唾液を介して、子供へ伝播します。しかしすぐに定着するわけではなく、数回であればただの一次通過菌として付着するだけです。
伝播が繰り返されると次第に口の中で増殖し、定着します。ただこの段階では病原性はなく、むし歯は発生しません。
砂糖を日常的に摂取し続けると歯の表面にバイオフィルム(ねばねばした細菌の膜。歯磨きだけでは完全に取り除くことが困難)が形成され、むし歯菌が固着します。この状態が感染です。
感染状態が長く続くと初期むし歯が発症し、さらにこれを放置し同じ生活状況が続くとむし歯が発生します。
生まれたばかりの赤ちゃんのお口の中にはむし歯菌がゼロ。むし歯は生まれてから起こる感染症なのです!
感染源は主に保護者です。口移しはもちろん、スプーンや箸を共有することでむし歯菌は感染します。
家族の口の中に菌が多いと伝播の機会が多くなり、砂糖を頻繁に摂取していると感染する確率が高くなります。
1歳7か月~2歳7か月。これは、乳臼歯(奥の大きい歯)が生えてくる時期、母乳からの抗体が得られなくなってくる離乳の時期、そしてイヤイヤ期前のスキンシップの多い時期です。この期間に急激にむし歯菌が定着しやすくなるので「感染の窓」と言われます。
乳歯の時点でむし歯が多く、むし歯菌が多い場合は新しく生えてくる永久歯(特に6歳臼歯)もむし歯になる確率が高くなります。しかし、乳歯のむし歯が多いからと必ず永久歯がむし歯になるわけではないので、その時点での状況に合った予防法でさらなるむし歯の発生を抑えることは出来ます。
歯が生えたら歯科医院での定期健診、クリーニングが大切です。汚れの状態を認識し1人1人にあった歯磨きの仕方や予防法を知りましょう。
歯にむし歯菌が住み着き、砂糖を餌に酸を作り出すことで歯が溶かされ、むし歯になります。歯が弱い方、だ液の質が弱い方など体質よってむし歯リスクは異なります。
歯科医院で歯磨きの練習を行い、家で実践する。どこに磨き残しが多いのか、磨き方が正しいのか等を確認し効果的な方法を習得する。
定期的な歯科医院での高濃度フッ素塗布と、毎日のホームケアでのフッ素の利用を合わせて続けて行く事でむし歯予防に効果が出てきます。
歯ブラシの毛先が届きづらく、食べかすが溜まりやすい奥歯の溝に樹脂を流し込み清掃しやすくする処置です。奥歯が生えて治療が上手に受けられる場合には早期に行うことをおすすめします。
キシリトールには様々な効果があります。むし歯菌の中でもむし歯を作る力の強い悪玉菌を減らす、プラークを付きにくくする効果や味覚が刺激されることで唾液の分泌を促す効果があります。また、キシリトールに甘味はありますが歯を溶かす酸を作り出さないためむし歯の原因になりません。